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韓国語を勉強していると、教科書やテキストには載ってない言葉や表現に出会うことありますよね。
そこで今回は特に多い疑問の一つ、韓国人がSNSなどでよく使う「음」について解説していきます。
語尾の음の意味|形容詞の名詞化
形容詞の名詞化と聞いてもピンとは来ないかもしれませんが、日本語を例にあげてみると形容詞に「さ」を付けて出来る名詞のことを言います。
例えば…
- 大きい(形容詞)+「さ」=大きさ(名詞)
- 高い(形容詞)+「さ」=高さ(名詞)
- 面白い(形容詞)+「さ」=面白さ(名詞)
- 難しい(形容詞)+「さ」=難しさ(名詞)
といった単語のことです。
この文法は韓国語にも使われ、その一つが「음」になります。
ここで、もう一つ疑問になるのが「どういったシーンで使うの?」という点です。
よく使われるのは以下の2パターンです。
- 後ろに名詞を必要とする分法がくる時
- メモをする時
「あれ?SNSは?」と思われるかもしれませんね。
実は「음」はメッセージやSNS上で最近になって使われ始めた、いわゆる若者言葉のひとつです。
そのため目上の方や正式な場で使ってはいけません。もちろん自分より目上の方に残すメモにも使うことはできません。
「음」を使うときのルール
「음」を使うときのルールをいくつかご紹介します。
(1)パッチムがない時
日本人が間違いやすいのがパッチム。
形容詞の名詞化にも同じことがいえ、パッチムがある時とない時では形が変わってきます。
そこでパッチムがない時は『形容詞+ㅁ』となります。
ここでもう1点ポイントがあります。
『形容詞の名詞化だけでなく動詞の名詞化にも同じ方法が使える!』という点です。
日本語でも動詞を名詞化することは可能ですが「~こと」と付け足すような形になり、形容詞と同じ方法というわけにはいきません。
しかし韓国では形容詞同様に『動詞+ㅁ』という形になります。
いくつか例を挙げてみます。
・크다(大きい)+ ㅁ→ 큼
・예쁘다(綺麗)+ ㅁ→ 예쁨
・하다(~する)+ ㅁ→ 함
・가다(行く)+ ㅁ→ 감
(2)パッチムがある時
ここでの名詞化は単純です。
『形容詞・動詞+음』
「음」さえ付けてしまえば名詞化になります!
・길다(長い)+ 음→ 길음
・작다(小さい)+ 음→ 작음
・있다(~がある)+ 음→ 있음
・했다(~した)+ 음→ 했음
(3)形が変わる単語
実はパッチムありの単語の中には単純に「음」で名詞化できないものがあります。
・걷다(歩く)+음→ 걸음
・고맙다(ありがたい)+음→ 고맙움
このように単語の形が変わることを「変格活用」といいます。
単語によって変形する形も変わってくるので、一気に覚えるよりは見つけた時に1つずつ覚えていくことをおすすめします。
「음」以外の違う名詞化方法
「음」以外にも単語を名詞化する方法があります。
なお、この文法は動詞に限ります。
先ほどと同じようにSNSで使われたりもするカジュアルな表現方法です。
こちらは日本語の動詞を名詞化したような「~すること」に似たようなニュアンスになります。
・놀다(遊ぶ)+기→ 놀기
・하다(~する)+기→ 하기
では「動詞+음」と「動詞+기」は何が違うの?と疑問に思うかもしれません。
その違いを説明すると、
- 「動詞+음」→明確な事実や結果がある
- 「動詞+기」→明確でない、結果が出ていない
このように区別することができます。
살다(生きる)を例にあげると、
살다+음→삶(살음)…人生、生き方
살다+기→살기…生きていくこと、生きること
となります。少しニュアンスに違いがありますよね?
わずかな違いですが、意味合いを考えて繋げる必要があるので注意してくださいね。
事実が「明確」か、まだ「明確ではない」かで判断するようにすればOKです。
語尾の음ってどんな意味?SNSなどで見かける文末表現まとめ
今回は음の名詞化についてご紹介しました。
SNSでよく出てくる表現なので気になっていた方もいらっしゃったと思います。
教科書によってはこの説明が抜けているものもあるので、ぜひ覚えてみてくださいね。
SNSやカトクでぜひ使ってみてください!「お!何で知ってるの?」と驚かれること間違いなしですよ^^