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「들」と聞くと「複数形」の表現であると真っ先に思いつくと思います。
しかし複数形として使われる他にも、いくつか文法をもっていることをご存じでしょうか?
今回は「들」の正しい使い方、またよく使われる他の文法についてもご紹介します。
「들」の使い方
韓国語の基本的な文法を習いだしてからすぐに「들」に出会ったかと思います。
そこでは名詞にくっついて使われる「複数形」の助詞と習うはず。
実際に複数形を表す助詞としてよく使われるため、中級に入ってもその固定概念から抜け出し辛いことがあるかもしれません。
しかし韓国語の勉強が進むにつれて、複数形「~達」と記憶しているだけではクリアできない問題が出てきます。
ここからは「들」の正しい使い方を明確にご紹介していきます。
(1)名詞にくっついて使われる「들」
これが初級で習う「~たち」複数形を表す助詞「들」になります。
基本的には名詞に付けるだけで複数形になるというシンプルな形です。
人称代名詞「우리(私たち)」、「너희(あなた達)」などにおいても同じです。
사람들(人々)、우리들(私たち)、너희들(あなた達)、아이들(子供たち)など、名詞+「들」というかたちで複数形を表現することができます。
ここでよくぶつかる問題が「우리(私たち)」という単語。
「들」がなくても複数形のように思われがちですが、実は「私たち」という訳に「私の」という訳が隠れています。
そのため「우리들」というと「私たちたち」と二重してしまいそうですが「私たち」となります。
例えば「우리 회사(私たちの会社)」と言葉。
実は「私が所属している会社」という意味が含まれているのです。
「우리들」という単語が特に「複数形+複数形」というわけではないので誤解のないように注意してくださいね。
(2)名詞以外にくっついて使われる「들」
名詞に「들」が使われる際は、主語(発言するもの)が複数形になることを表します。
しかし名詞以外(数えられない名詞、副詞、動詞)に「들」が付く場合は、発言される対象(受ける側)が複数形になります。
例文を交えてご紹介します。
【数えられない名詞+「들」】
・수고들 했어.(皆さん、お疲れ様)
→ 수고(お疲れ)+「들」
・식사들 하세요.(皆さん、食事どうぞ)
→ 식사(食事)+「들」
【副詞+「들」】
・빨리들 하세요.(皆さん、速くしてください)
→빨리(速く)+「들」
・편히들 보내요.(皆さん、楽に過ごしてください)
→ 편히(役に)+「들」
【動詞+「들」】
・먹고들 해요.(全員食べてからしてください)
→ 먹고(食べる)+「들」
・이 옷 입고들 오세요.(全員この服を着て来てください)
→ 입고(着る)+「들」
名詞+「들」、先ほどの主語(話している人)が複数形になるのに対して、聞き手が複数形になることが分かると思います。
行動などの数えられない名詞に「들」を繋げることに関しても、聞き手が複数形になるケースです。名詞だからといって主語が複数形にならないように注意してください!
「들」が複数形を表すという部分に違いはありませんが、複数形になる対象が変わるという部分はしっかり覚えておく必要があります。
(3)特別な意味を持つ「들」
(1)、(2)は比較的基本的な文法になりますが、もっと深く知りたい!と思われる方もいらっしゃるかと思います。実は「들」を動詞、形容詞の後にもってくることで特殊な訳し方ができるのです。その文法がこちら!
「動詞/形容詞+ㄴ/은들」
→~だって、~だとしても、~したところで、~してみても(前節の仮定を後節で否定するとき)
【活用方法】
1)パッチムなし動詞、形容詞+ㄴ들
2)パッチムあり動詞、形容詞+은들
3)パッチム「」で終わる時は「」を消して+ㄴ들
살다→ 산들
만들다→ 만든들
例文をいくつかご紹介します。
・지금 간들 무슨 의미가 있냐.(今行ったところでなんの意味があるの)
간들→간다+들
・열심히 연습했다 한들 올림픽에 못 나간다.(懸命に練習したからといってオリンピックには出られない)
한들→하다+들
上級文法ですが、この際にぜひ覚えてみてください!
들の使い方を学ぶ!複数の表現を正しく覚えて使いこなそうまとめ
今回は正しい「들」の使い方についてのご説明でした。
基本的な文法をしっかり覚えなおすことで韓国語力アップはもちろん、使える表現も増えて楽しさもアップするのでぜひ参考にしてみてくださいね!