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間違いやすい助詞、마저、까지、조차の違いを例文も交えながらご紹介します。
「日本語で検索したら同じ意味が出てくるのに、どうして使い方が違うの?」このような壁にぶつかったことはないでしょうか。
今回ご紹介する마저、까지、조차もその問題に挙げられる例の一つです。
마저 까지 조차の違い
마저、까지、조차、この3つの単語の意味を調べると「~まで、~さえ」という意味が出てくるはずです。
「じゃあどれを使ってもいいの?」と思うかもしれませんが、実際の意味合いやニュアンスに違いがあります。
ここで例文を挙げます。
- 너마저 나를 못 믿는구나.
- 너까지 나를 못 믿는구나.
- 너조차 나를 못 믿는구나.
この3つの例文はすべて「あなたまで(さえ)私を信じられないのね」と訳すことになりますが、意味合いが違ってくることを、ひとずつ解説していきたいと思います。
(1)「마저」
마저:あることが既に含まれていて、そのうえ何かを追加するということ。また、たった一つだけ残った最後であるという強調性が強い。(添加、限界)
- 너마저 내 곁을 떠나는구나.(あなたまで私の元を去るのね)
- 너마저 내 곁을 지키는구나.(あなたまで私の元にいるのね)
마저は「たった1つ残った最後」というニュアンスが必要なので、「1」ではその最後が『あなた』に当てはまります。
しかし反対に「2」では、他も残っているというニュアンスが強くなり間違った文章ということが分かります。
- 추운데 바람마저 분다.(寒いのに風まで吹いている)
- 더운데 바람마저 안 분다.(暑いのに風さえ吹かない)
「1」と「2」どちらも「바람」がキーワードとなっています。
「1」では「風さえ吹かなければ最悪な状況からは逃れられた」、「2」では「風さえ吹けば最悪な状況からは逃れられた」という意味になります。
どちらの文章も風が最後に残った一つの助けという形で捉えることができます。
(2)「까지」
까지:あることが既に含まれていて、その上何かを追加するということ。また肯定的な状況においても使うことができる。마저、조차と比べると圧倒的にルールが少ない。(使いやすい)
- 추운데 바람까지 분다.(寒いのに風まで吹いている)
- 더운데 바람까지 안 분다.(暑いのに風まで吹かない)
까지には「一般的に予想が難しい状況」「たった一つ残った最後」などといったルールはありません。そのため「1」と「2」どちらも正しい文章だといえます。
- 너는 얼글도 예쁘고 성격조차 좋다. (あなたは美人で性格までいい)
- 너는 얼글도 예쁘고 성격마저 좋다. (あなたは美人で性格までいい)
- 너는 얼글도 예쁘고 성격까지 좋다.(あなたは美人で性格までいい)
「1」「2」「3」すべて同じ意味に捉えられがちですが、조차と마저を使った「1」「2」は使う際の注意点(一般的に予想できない状況、たった最後に残った1つ)を考えると正しい文章ではありません。
また마저、조차と違い、肯定的な状況においても까지はよく使われます。
使い方、使える状況を考えてもこの까지が一番使いやすい表現方法です。
(3)「조차」
조차:あることが既に含まれていて、その上何かを追加するということ。また一般的に予想が難しい状況までも追加するという意味。(添加)
- 선생님조차 그 문제를 틀렸다.(先生までこの問題を間違えた)
- 선생님조차 그 문제를 맞혔다.(先生までこの問題を当てた)
先生であれば、どんな問題でも解けると予想するのが一般的です。
「2」だと一般的に予想しやすい事ですが、조차は『予想が難しい』状況を追加するというルールがあります。そこで「1」の「先生までもできない」という一般的には予想しづらい文章がくるのです。
- 추운데 바람조차 분다.(寒いのに風さえ吹いている)
- 더운데 바람조차 불지 않는다.(暑いのに風さえ吹いていない)
寒い時は風も吹いているだろうと予想されるのが一般的なので、「1」だと予想したそのままの文書になってしまいます。
暑くても風ぐらいは吹いているだろうと一般的に予想されると思いますが、「2」では予想できなかった結果が後ろにきています。よって「1」は間違った文章で「2」が正しい文章となります。
마저と까지の違いは?조차との使い分け|間違いやすい助詞まとめ
今回は韓国語学習者の多くが戸惑う、마저、까지、조차の違いを例文と共にお伝えしました。
少し頭の中をクリアにすることはできたでしょうか?
他にも同じ意味をもっていながら、使い方に違いがある単語は多く存在します。
単語の意味だけを暗記するのではなく例文までも暗記する感じで勉強してみてくださいね!