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同じ発音でも漢字が違ったりして意味が異なる言葉を「同音異義語」といいます。
ハングルで書くと「동음이의어」です。
知ってるはずの単語が全然違う意味だったことはありませんか?
それはハングルという文字と、かつて韓国でも使われていた漢字に大きく関係しています。
今回は日常でよく使われる同音異義語と、なぜ韓国語には同音異義語が多いのか理由を解説したいと思います。
韓国語に同音異義語が多い理由
韓国では中国の影響を受け、長い間漢字が使われていました。
ハングルが発明されて以降は、使われていた漢字はその発音にあったハングルに変換されていきました。
しかしハングルは音の種類がそれほど多くないために、もともと違う意味だった漢字もハングルにすると全く同じ表記、発音になってしまう言葉が出てきました。
あえて表記や発音を変更せず、そのまま使われてきたため同音異義語が多く存在しています。
同音異義語の例
ここからは、具体的に同音異義語の例をご紹介します。
頻繁に目にしたり耳にすることがあるはずなので、ぜひ覚えてみてくださいね。
★同音異義語の代表「배」
同音異義語といえばコレ!と言えるぐらい代表的な言葉に「배」があります。
「배」は以下のとおり幾つもの意味を持っています。
- お腹
- 船
- 梨
- 倍
「배」が使われてる文章で見分けがつかない場合は、後に続く動詞や形容詞などで判断できることが多いです。
「배가 고파서 라면을 먹고 싶어졌어요.」
「お腹がすいてラーメンを食べたくなりました」
「배를 타고 여행을 갔어요.」
「船に乗って旅行に行きました」
「배를 한게 먹었어요.」
「梨をひとつ食べました」
「물가가 두 배가 됐어요.」
「物価が2倍になりました」
お腹、船、梨、○倍と関連した言葉を繋げて文章を作る練習をしてみたり、頭の中でイメージしてみるとよりスピーディーに判断できそうですね。
日常会話で登場する同音異義語
・시키다:頼む
・식히다:冷ます
요体にしても「시켜요」「식혀요」と発音が全く同じになります。
意味が違うので問題なさそうですが、飲食店で食事をする時にややこしくなるかもしれません。
(A)「비빔밥을 시켜요.」
「ビビンバを頼みます」
(B)「비빔밥을 식혀요.」
「ビビンバを冷まします」
見分け方は簡単、前後の文脈に注意をすれば大丈夫です。
- 目の前に注文したビビンバがあるか
- メニューを見ながら話しているか
- 「ビビンバは熱いよね」という話題なのか
といった点から判断できますね。
・의사:意思
こちらは発音だけでなくハングルの表記まで同じ。でも意味は異なる言葉です。
この二つの見分けにはあまり苦労しないとは思いますが「医者、医師」の意味の場合、その文章は病院や病気に関連した言葉が出てくることが多いです。
「우리 아버지는 의사이고 저도 자주 병원에 가요.」
「私の父は医者で、私もよく病院に行きます」
意思の意味の場合、意思疎通やコミュニケーションに関する文章であることが多いです。
「의사가 통해서 다행이었어요.」
「意思が通じて良かったです」
※의사は「義士」という意味もありますが、日常的には使いませんのでここでは省略します。
・사과:謝罪
こちらも表記や読みは同じですが意味がまったく違いますので、やはり文脈で区別することが可能です。
「맛있어 보이는 사과를 두개 샀어요.」
「美味しそうなリンゴを2個買いました」
「잘못을 할때는 사과를 해야 돼요.」
「ミスをしたら謝らないといけません」
연기:延期
연기:煙
この三つも意味が違うけれど発音は一緒です。
「배」でご紹介したように、関連した言葉を繋げて文章を作る練習をしてみたり想像してみるとスピーディーに判断できると思います。
「미국 선수가 아름다운 연기를 했어요.」
「アメリカの選手が美しい演技をしました」
「도쿄 올림픽은 1년 연기됐어요.」
「東京オリンピックは1年延期されました」
「담배 연기로 몸이 나빠질 것 같아요.」
「タバコの煙で体を悪くしそうです」
韓国語で同じ発音なのに違う意味を持つ同音異義語の例まとめ
ご紹介した言葉以外にも同音異義語はたくさん存在します。
知っている単語でもなぜか文章として成り立たないと感じた時は、同音異義語がないか確認してみると解決することが出来るかもしれません。
見分け方はシチュエーションや前後の文脈で判断できますが、慣れていないと難しいので同音異義語だけを並べて、関連した文章を連想して作ってみる練習をするのもひとつの方法だと思います。