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複合パッチムの単語「읽다(読む)」の正しい発音について学習していきます。
「읽다(読む)」は教科書や参考書に書いてある発音と、実際のネイティブの発音とでは異なる場合が多々あります。
その謎を明らかにしていきたいと思います。
そもそも「複合パッチム」とは?
まずは複合パッチムを理解していきましょう!
複合パッチムとは韓国語で겹빋침(二重構造の意味)といい、「읽다」のようにパッチムを二つ以上持つものを指します。
複合パッチムには発音ルールがあり、大きく3種類に分けることができます。
→左側の子音はパッチムとして発音し、右側の子音は母音と共に発音する
★カナダラ順・・ㄱ,ㄴ,ㄷ,ㄹ,ㅁ,ㅂ,ㅅ,ㅇ,ㅈ,ㅊ,ㅋ,ㅌ,ㅍ,ㅎ,ㄲ,ㄸ,ㅃ,ㅆ,ㅉの順
→2と同様にカナダラ順で先のものを一つ読む
複合パッチムを持つ単語
実際に例として複合パッチムの単語を見てみましょう。複合パッチムを持つ単語には以下があります。
- 읽다(익따)=読む
- 잃다(일따)=失う、忘れる
- 밟다(발따)=踏む
- 앉다(안따)=座る
- 늙다(늑따)=老ける、年を取る
ここまで全て動詞ですが、複合パッチムに子音の「~다」が後続しているため【3】のルールが適応されます。
しかし「읽다(読む)」の発音は『익다』ではなく『익따』です。
これはなぜか?複合パッチムと同時に濃音化も起こっているためです。
濃音化はパッチム「ㄱ,ㄷ,ㅂ ,ㄹ」の後に子音「ㄱ,ㄷ,ㅂ,ㅅ,ㅈ」が後続すると、子音が「ㄲ,ㄷ,ㄸ,ㅃ,ㅆ,ㅉ」に変化するというルールであり、複合パッチムの二つのうち採用されたハングルが「ㄱ,ㄷ,ㅂ ,ㄹ」のどれかである場合、次につづく音が濃音化を起こして変化します。
そのため「읽다(読む)」の正しい発音は『익따』になります。
実際に韓国人は읽다(読む)をどう発音している?
「읽다」の正しい発音は『익따』で間違いありません。
当然ネイティブの方々も『익따』と発音しているに決まっている…と思いきや。
『익따』ではなく『일따』と発音している人が多いのです。
例えばこちらの「읽다 보니(読んでるうちに)」はこんな感じの発音になります。
国語的なルールからは逸脱していますが、生活習慣などから自然と『일따』と発音されるようになったようです。
正しい発音が『익따』であることを知らないネイティブも沢山いるそうです。
もちろん韓国に暮らす人が全員『일따』と発音しているわけではなく『익따』と発音する人もいます。
ちなみに筆者の韓国人の友人は『익따』と聞くと「実る、熟する」を意味する「익다」だと勘違いすると話していました。
そのため「읽다(読む)」の正しい発音は『익따』なのですが、韓国人との会話でのみ『일따』と発音して話したほうがスムーズに意思疎通できると思われます。
읽다(読む)の正しい発音と不規則変化
ここからは「읽다(読む)」の色々なシチュエーションでの発音を学んでいきます。
上記のルール【1】ですね。複合パッチムは左のㄹが採用され、ㄱは後続の子音と共に読まれています。
上記のルール【3】です。
こちらでは不規則変化が起こっています。
ㄹㄱ形の複合パッチムは、子音ㄱが後続する場合、ㄱではなくㄹで発音します。
動詞を「〜こと」としたい場合には、語尾に기をつけます。これで「취미는 책 읽기예요.(趣味は本を読むことです」などの表現が可能となります。
この際にも「읽고」と同様に子音ㄱが後続するため、発音は「일끼」となります。
「읽다」の後ろに名詞を付ける場合は「책을 읽는 사람(本を読む人)」のように、는を用いることで名詞を修飾することができます。
その際には『익는』が『잉는』という発音に変化するため注意が必要です。
ここでは鼻音化という現象が起こっており、パッチムㄱの後ろに子音ㄴが後続すると鼻で発音をするようなㅇに変化するため要チェックです。
韓国語읽다の読み方は?正しい発音とネイティブの話し方まとめ
今回は「읽다(読む)」の発音を学習しました。
もしも検定などで「읽다(読む)」の発音に関する問題がでたら、絶対に『익따』が正解です。
ネイティブと会話する機会があったら『익따』で発音することについて聞いてみるといいかもしれません。
パッチムはルールが沢山あって覚えるのが大変ですが、慣れるために回数をこなすのが一番。
何度も使用しているうちに、頭の中で変換することなく自然とでパッチムが完成するようになりますよ。