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韓国語を書こうと思ったときに悩むのがスペースの入れ方、つまり「分かち書き」のやり方です。
今回はそんな韓国語の分かち書きのルールについてご紹介します!
ルールを知っていると韓国語を書く時に悩むこともなくなりますよ。
韓国語の分かち書きとは?
分かち書きとは文中にスペース(区切り)を入れる書き方のことです。
日本語の文はひらがなやカタカナと併せて表意文字である漢字を使用するため、分かち書きをせずとも明確に意味を読み取れます。
※絵本等ひらがなのみで構成された文や、外国人向けに意味を読み取りやすくした文などでは分かち書きをする場合もあります。
一方、韓国語の文では表音文字であるハングルのみを使用することが基本です。
表音文字のみで構成される文は、文字と文字をくっつけて書いてしまうと、単語を見分けたり文の意味を理解したりすることが難しくなってしまいます。
例えば「 저는매일드라마를봐요 」という書き方をすると、単語の区切りが分かりづらく読みにくいですよね。
そのためスペースで区切る「分かち書き」という書き方をします。
分かち書きのルール
それでは分かち書きのルールも詳しく見ていきましょう。
文節で区切る
日本語を分かち書きするとすれば、基本は「文節」です。
文節とは、意味が不自然にならない程度に文を区切ったときの最小の単位のことです。
基本的には、文の途中に「ね」などのことばを入れてもおかしくないところです。
韓国語の分かち書きも基本はこれと同じです!
まずは日本語で考えてみまましょう。
私は毎日ドラマを見ます。
→私は 毎日 ドラマを 見ます
これが分かち書きです。スペースの前に「ね」を入れても意味が読み取れます。
→ 私はね 毎日ね ドラマをね 見ますね
なお、助詞(「は」や「を」など)を単独で区切ると意味が通じなくなるため、基本は分かち書きをしません。
→ × 私ね はね 毎日ね ドラマね をね 見ますね
次は韓国語で見てみましょう。
→ 저는 매일 드라마를 봐요
これが韓国語の分かち書きの基本です。日本語と同じなので覚えやすいですよね。
でも日本語とは違う点も多くあります。
次に日本語とは異なる韓国語の分かち書きルールをご紹介します。
姓と名は分かち書きをしない
名前を書く際、姓と名はくっつけて書きます。
× 김 지영
韓国の姓は 김、박、서、이 など1文字が多く、分かち書きをしなくても姓と名を区別できます。
ただし 남궁、사공、독고 といった2文字の姓も存在するため、姓と名の区別がつきづらい場合は分かち書きをする場合もあります。
なお、名前の後ろに「先生」や「社長」などの役職をつける場合は分かち書きをします。
× 김지영선생님
× 박현아사장
単語+単語の固有名詞は分かち書き
単語+単語で構成される固有名詞は原則分かち書きをします。
(ただし、単位ごとに分かち書きも可能)
学校や会社の名称、またその部署等は単位ごとに分かち書きすることができます。
한국 방송 공사 경영 기획 본부 / 한국방송공사 경영기획본부
依存名詞は分かち書き
依存名詞とは「その語の表す実質的意義が薄く、常に連体修飾語を受けて使用される名詞」です。
こう説明するとわかりにくいと思いますが、例えば以下のような語のことを指します。
- 「운동하는 것이 중요하다(運動することが重要だ)」の「것(こと)」
- 「그럴 리가 없다(そんなはずがない)」の「리(はず)」
また、よく使う「할 수 없다」の「수」もこれに当たります。
単位は分かち書き
「개(個)」や「마리(匹)」などの単位は分かち書きをします。
× 양파를 다섯개 주세요.
玉ねぎを5個ください。
ただし数字のあとに続く場合や、順序を表す場合はくっつけて書くことも可能です。
第3章
補助用言は分かち書き
補助用言とは「먹어 버리다(食べてしまう)」の「버리다(しまう)」部分のことです。
補助用言は分かち書きが原則ですが、くっつけて書くことも可能です。
가르쳐 주세요 / 가르쳐주세요
合成語は分かち書きできない
「이날(この日)」や「집안(家柄、家庭)」「들어가다(入る)」などは合成語と呼ばれ、1つの単語です。そのため分かち書きすることはできません。
× 들어 가다
合成語なのか?それとも単語をくっつけて書いているだけなのか?
この区別については単語によってはネイティブでも迷うことがあるようです。
正解を知るためには、辞書を確認するのが間違いありません。
韓国語の分かち書きルールを学ぶ!スペースの意味と開け方まとめ
韓国語の分かち書きルールを一度に覚えるのは難しいと思います。
大まかなルールを理解した上で、分かち書きを意識しながら、いろんな文章を見てみてください。
なぜ分かち書きをしているのか、もしくはなぜ分かち書きしていないのかが分からない言葉にたくさん出会うと思います。
そんなときは理由を調べてみたり、もしくは複写して覚えたりして、正しい分かち書きをマスターしていきましょう!